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狭山事件証拠開示勧告

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狭山事件無罪の確定判決を勝ち取るべく、本年も再審に最大限な貢献ができますようわたくしとしましてもまことに微力とは申せ、引き続き活動に邁進致す所存です。

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サイト更新履歴:直近の更新として昨年末、狭山市駅(旧入間川駅)西口一帯を俯瞰撮影した写真数点と、最近工事された権現橋などの地区を撮影した写真を構成し、狭山事件現場写真頁内に現地調査写真3として作成しました。

狭山事件再審証拠開示勧告

証拠開示勧告との事であった。過去数次に渡る再審請求等に就いても何ら動きが見られなかった裁判所の勧告は、漸くここまで来たかと言う感想を抱かせる。但し今回のは検察に対し証拠開示を勧告しただけであって、これで積み上げると二、三メートルになる証拠の全貌が明かとなるかどうかは予断を許さない。何故ならば「勧告」とは読んで字の如く、お勧めであって命令ではないからだ。

この処、足利事件をはじめ布川事件など、再審開始された冤罪事件(しかも判決が確定、刑に服している)が多い。当然、もっとも注目されてしかるべきと個人的には考えている狭山事件の石川さんに就いて、一刻も早く再審決定即ち無罪とするべきである。そして足利事件の菅家さんも要求しているように、事件当時の警察の捜査状況をも、再審の中で再度検証すべきだ。それが今後、このような冤罪を生まない為の教訓ともなるからだ。

開示勧告が出された狭山事件の証拠

  1. 殺害現場とされる通称「四本杉」と呼ばれた雑木林での血液反応検査と検査結果についての捜査資料一切。検察官はルミノール反応検査報告署は不存在としているが、不存在ならばその理由も説明すること。
  2. 殺害現場に近接する畑で狭山事件の犯行時刻に農作業をしていたOT氏から3回目に聴取した際の報告書乃至供述調書。
  3. 殺害現場での上記OT氏を取調べた捜査官の供述調書案、取り調べメモ・備忘録等。
  4. 昭和38年7月4日付殺害現場の実況見分調書記載の現場撮影をした8ミリフィルム。
  5. 死体鑑定書や5月4日付死体発見現場の実況見分調書に添付された写真以外の被害者の死体関係写真。
  6. 石川一雄氏が製菓工場に勤務していた頃の借用書等筆跡鑑定の為に収集した筆跡資料。
  7. 石川一雄氏が逮捕勾留中に書いた狭山事件脅迫状筆跡の写し等の資料。
  8. 逮捕後の取り調べに関係する捜査員の取り調べメモ・備忘録・調書案文等。

1〜4は殺害現場関係。5は死体関係。6、7は筆跡。8が取り調べ関係の証拠である。

狭山事件各証拠の意義

1=狭山事件の被害者の後頭部には長さ13ミリに達する傷があり、相当量の出血を伴ったと考えられる。殺害現場の捜査過程で自白を裏付けるための血痕検査を実施した筈である。死体を隠したとされている芋穴のルミノール検査結果は開示されており、血痕反応は陰性だった。芋穴の血痕検査はしてあるのだから、肝心の殺害現場でも実施した筈だ。

2〜4=殺害現場隣接の畑に居たOT氏は「農作業中に悲鳴は聞かず人もいなかった」と証言している。1981年に開示されたOT氏関連の捜査報告書と供述調書によれば、6月2日付捜査報告書には第4回目の事情聴取と書かれている。つまりこれ以前に3回の事情聴取があることになるが、開示されているのは5月30日・31日の分で、第3回目の捜査報告書乃至供述調書がある筈である。

8ミリフィルムの存在は実況見分調書に記載されているのであり、このフィルムを精査すれば事件当時の現場雑木林の状況とOT氏の畑との位置関係や見通しの程度が確認可能となり、殺害現場とされる場所で犯行がなかったことを証明する重要な証拠となり得る。

5=死体関係では既に弁護側は赤根鑑定、上山実験鑑定を提出し殺害方法・死体運搬・逆さ吊り等の犯行様態が自白と矛盾していると主張して来た。これら死体関係の重要証拠だ。遺体の状況については2008年、既に弁護側から殺害方法についての狭山事件鑑定書が提出されている。

6〜7=事件発生時点に近いこれらの資料は、狭山事件脅迫状との筆跡の対比鑑定のため重要である。又、逮捕勾留中の脅迫状の写しなどは多量にあることが考えられ、これらも脅迫状との対照資料として必要不可欠だ。

8=取り調べ過程の精査によって自白の信用性を検証する為に、取り調べ中の各種捜査資料の開示が必要。

以上が、今回の証拠開示勧告に示された証拠の意義となる。

狭山事件脅迫状の証拠

上のうち、特に脅迫文作成に関わる筆跡関係の資料は再審事由とされる「新規且つ明白な証拠」として必須のものだ。逮捕の際に、脅迫状と上申書の鑑定で同一との中間報告が疎明資料とされたが、捜査当局は逮捕後の取り調べを通じて石川一雄氏がそのままではあの狭山事件の脅迫文を書くのは無理と見て、最初の三人犯行自白では共犯者に教えてもらって書いた事になっており、単独犯行の自白では家にあった妹の雑誌を見て書いた事にしている。確定判決も、この点は同様で、雑誌から漢字を拾い出して書いたと事実認定した。

後に「りぼん」は犯行当時、自宅に無かった事が明かとなるのだが、それは別としても、何らかの手本がなければ脅迫文面を書けなかったのであればますます、当時の筆跡が果たして脅迫状の筆跡と本当に同一なのかどうかが問われる。取り調べ中の脅迫文の写しや工場勤務時代の借用証などは、筆跡同一性を見る最適の資料となる。

確定判決が、石川一雄氏の当時の書字能力が極めて低かった事を事実として認定している事は、いわゆる「狭山事件の手紙」とされる関源三巡査部長宛の書簡について、これが犯人としての心理面を語る状況証拠として提出され、筆跡証拠とされなかった事実を見ても明かとなっている。

証拠開示に関連してついでに私見を書けば、二審公判中に問題となった、自白の任意性に関わるいわゆる「狭山事件筆圧痕」の問題にしても、現在の最新の技術を以てすれば、これが果たして調書を取る前についたものか後についたものかが、明かとなる筈だ。

現政権は狭山事件再審に役立たず

若干話が逸れるけれども、政権交代したので何をやるかと暫く静観していた処、目につくのは「天下り(横滑り)人事を率先して決定すること」「結局財源が足りないのでタバコ税でも上げて見るか」「外交の下手さ加減」「基礎研究施設に就いて採算(儲かるかどうか)だけを基準に締め上げるパフォーマンス(仕分け人の言動の事)」等だった。

それはそれとして、筆者にとって政権交代した意義の最も重要な事のひとつである狭山事件再審開始(の為に政治的圧力を加える事)を、ちっともしているように見えなかったものだから、上に記したような迷走ぶりやパフォーマンス好きがどうしても目についてしまった。もちろん今回の証拠開示請求が何らかの政治的圧力に基づいて行なわれたかどうかは解らない(たぶんそうではないと思う)。もしまだなら、さっさと政治的横やりを裏で用いて再審開始を推進して頂きたいものである。筆者が大臣とかならそうする。その程度の政治力は政権を取ったのだからあるだろう。石川さん自身が言わば事件当時の政治的圧力の犠牲になった面もあるのだから。
(上は、三権分立の建前は存分に承知の上で記しました)

部落問題無理解と狭山事件

それから、上のニュースに関連してたまたま見てしまったあるサイトに「石川さんはこの事件に関して無罪だと思うけれども、『部落差別問題の代表的事例』のように扱われているのが気に入らない。まるで石川さんが一切何も悪い事をしていないのに疑われたかのような言説が多いが違うと思う。現に窃盗などをしていたのだから疑われても仕方が無かった」(要旨)と言う事を書いている人がいた。「殆どの資料は石川一雄さんは善人で、疑われたのは部落民だからというようにしか読み取れない」そうである。

稚拙なサイト主と公開論争をするほどヒマではないので、ここでそのサイトを名指ししたりはせずに、手短に論評しておくと、「何も悪い事をした事がない」などとは石川さん自身が言っていない。むしろその事(別件逮捕の材料になった行動)に就いては、石川さん自身の口からたびたび話をされている。そして、そういう事をしていたから「疑われても仕方が無かった」の方は、「疑われること」と「本当に犯人」であることとは、全然イコールじゃありませんね。疑いを持って、調べて、証拠があれば犯人だし、一度犯人だと確定されても、当の証拠に合理的疑いが生ずれば再審開始の要件になるのです。そして「疑わしいから犯人」と思うなら「貴方、それが『差別』と言うものですよ」と申し上げておこう。是非、少なくとも当時の狭山事件と部落差別の実態に就いて、良く勉強して頂きたいと思う。

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2010/01/02
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